カテリーナ・ヴァレンテ・ショー出演&レコーディング |
■1967年6月22日〜7月10日前後
オランダ、西ドイツ、スイス
■右の記事を書き出します。
ヨーロッパ、アメリカ、ソ連とこのところ海外での仕事が続いているザ・ピーナッツは、また約二十日間にのぼるテレビ出演やレコードの吹き込みのため、22日空路、ヨーロッパに出かける。
今度の仕事はオランダ、西ドイツ、スイスの三カ国。オランダではヒルバーサムのグローブス・カンパニーが製作する「カテリーナ・バレンテ・ショー」にゲスト出演。38年のウィーン国営テレビに続いて再びカテリーナと共演する。このショーはこの秋から西ドイツの各局で放送の予定。
西ドイツではケルンのエレクトローラ社でドイツ語の歌を4曲レコーディングするほか、テレビ番組に出演、その歌を歌う。またチューリッヒのスイステレビにも出演、ドイツ語でレコーディングした曲や日本語、英語の歌など8曲を歌う。 |
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■東京新聞1967年6月12日付
提供:籾山様、アンクル様(感謝!)
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ザ・ピーナッツの壮行会
6月のある夜、赤坂のレストランにて・・・

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美佐 |
こうして集まるなんて一年ぶりかしら |
ミエ |
本当に久しぶりね |
ゆかり |
お正月だってみんな一同に顔をあわせることできなかったわ。 |
まり |
美佐さん、今日は着物でぐっとシックですね。 |
美佐 |
そうよ。あまり目立つとあなたたちに悪いじゃない(笑)
ところであなたたち、申し合わせたようにミニスカートね、なんだか圧倒されるわ(笑) |
ゆかり |
ミエちゃん、髪をずいぶん短くしたの。 |
ミエ |
そうなの。夏に向かうから、思い切って短くしたのよ。 |
エミ |
私たちもここへ来る前に美容院で切ってきたのよ。どう? |
美佐 |
なかなかいいわよ、ぐっと若くなったみたいよ。 |
ユミ |
わあ、いじわるね(笑) |
ゆかり |
ところでいつ出発するの? |
エミ |
私たちは6月22日、美佐さんは二日後の24日に出発して、ロンドンで合流します。 |
まり |
スケジュールを教えてよ。 |
Pナッツ |
まず、ロンドンからオランダに行き、25日から29日まで「カテリーナ・ヴァレンテ・テレビショー」に出演します。
7月に入って“エレクトローラ”というレコード会社でドイツ語の曲を4曲吹き込んで、コロンに行き、“グッド・イブニング”と言うテレビショーに出演します。
3日から5日まではスイスでテレビ出演、吹き込んだドイツ語の歌や用意している日本の歌を歌ってきます。
6日から7日までハノーバーでもう一本テレビ出演し、帰りにまたロンドンに寄り15日に帰国の予定。 |
美佐 |
だから今回は、TVショーのゲストとして4本の番組に出演し大いに歌い踊ることになるでしょうね。
ピーナッツが帰国した後、テレビで録画したショーが次々とヨーロッパで流れるってわけよ。 |
まり |
簡単にそういうけど外国で仕事するって大変だと思うわ。 |
ミエ |
でも美佐さんが一緒なら、どんな時でも安心よね。 |
ユミ |
そうなの。外国での美佐さんの働きといったら、超人的よ。
よくあんなに動けると思うくらいだわ。 |
ミエ |
外国行きは何度目? |
エミ |
もう7回目よ。ミエちゃんは? |
ミエ |
すごいわね。私はハワイと香港の2回だけ。それも短期間だったからあまりピンと来なかったわ。 |
まり |
私はアメリカへ一度。映画のロケで。ゆかりは? |
ゆかり |
ヨーロッパへ3回と香港。ヨーロッパ、特にローマへはもう一度行きたいわ。
ピーナッツはローマは行くの? |
ユミ |
残念ながら今回は行かないのよ。 |
Pナッツ |
そんなに長いたびじゃないけど・・・・ |
ミエ、
まり、
ゆかり |
元気で行ってらっしゃい! |

羽田空港でピーナッツを見送る渡辺美佐
(ここまで2007年4月24日追加)
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◆この時のヨーロッパでのスケジュールが当時ファンクラブの人に配布されたようです。
それを提供していただきました。 |
◆この時のツァー・スケジュール |
6月 |
22日(木) |
東京発 17:30 PAA001便 |
23日(金) |
ロンドン着 17:20 スカイウェイホテル |
24日(土) |
ロンドン発 9:00 PAA104便 |
24日(土) |
アムステルダム着 9:55 |
25日(日)
26日(月)
27日(火)
28日(水)
29日(木) |
カテリーナ・ヴァレンテ・ショー
♪お江戸日本橋〜
♪恋のフーガ(新曲)〜
♪東京バイナイト
他 |
30日(金) |
アムステルダム発 8:30 |
7月 |
1日(土) |
ドイツ・ケルン(エレクトローラ)レコーディング |
2日(日) |
同 「バイバイ・横浜(ドイツ語)」等4曲 |
3日(月) |
チューリッヒ
“THE PEANUTS”
スイスTV |
4日(火) |
5日(水) |
6日(木) |
スタジオB(ハノーバー) |
7日(金) |
8日(土) |
ケルン
(エレクトローラ) |
9日(日) |
10日(月) |
11日(火) |
ロンドン
(デッカ)レコーディング
“恋のフーガ(英語)”他 |
12日(水) |
13日(木) |
14日(金) |
ロンドン発 7:35 PAA002 |
15日(土) |
東京着 21:15 |
◆提供:いけちゃん(感謝) 2004年5月16日追加 |
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空港にはカテリーナ・ヴァレンテをはじめ、
現地のスタッフが総出でピーナッツを出迎えてくれました。
カテリーナもこの日をどんなに待ち望んでいたかが伺えます。
それほどにザ・ピーナッツに期待し、また楽しみだったのでしょう。
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カテリーナ・ヴァレンテ・ショーに出演して・・・・・ザ・ピーナッツ
●6月25日
今日からカテリーナ・ヴァレンテ・ショーに出演。
ヒルバーサム(オランダ)のホテルを朝7時に出発。
午前中は日比谷公園ほどの敷地内にある大プールで水中撮影。
私たちは赤と白の縞で、パジャマ風な服装に、ナイトキャップのような帽子をかぶり、童心にかえった気分でお芝居。

午後は水着になって子供たちと水中すべり台で遊ぶ。
すっかり子供たちの人気者に。

ところでこの時の水着は一昨年アメリカで買ったものなんだけど、売っている水着と言ったらみんな私達にしてみればLサイズなのよ。
ショックだったわよ。
それでやっと見つけた水着がこれなの。どこで買ったかって?実はベビーショップなの。笑わないで、ホントの話なの・・・。

午後4時から音取り、「慕情」「シークレット・ラブ」の作曲家サミー・フェインさんがゲスト出演。彼の曲のメドレーを歌う。
午後10時から午前1時半まで歌のレッスン。
●6月26日
ヴァレンテが世界各国からゲストを迎えるオープニングのシーン。
私達は着物姿で出演。
私たちの着物姿を見て再び歓待を受ける。
夜中12時過ぎから音取り、NGも少なかったし、一生懸命昨晩練習しただけの成果があったので、とってもうれしい。
今回は私たちの出番が非常に多い。
1:サミー・フェイン作曲の歌のメドレーを全員で交互に歌う。
2:ヒット曲(インターナショナルヒット曲)のメドレーをゴーゴーを踊りながら全員で交互に。
3:私たちで「恋のフーガ」「お江戸日本橋」「東京バイ・ナイト」他をメドレーで。
4:カテリーナ・ヴァレンテと一緒に「ちょうちょ」他日、独のフォークソングを掛け合いで歌いました。日本もののメドレーのほかは全部ドイツ語でした。
●6月27日

ドイツの人気歌手ウド・ヨルゲンが今日より参加。
歌のうまさにすっかりしびれちゃった。
そのうえハンサムで・・・・。
●6月28日
初めての自由時間。
渡辺美佐副社長とアムステルダムのダム広場のそばのショッピングストリートへ。
花柄のタオル700円。丸い玉のぶら下がったイヤリング1200円。
それに揃いの小物入れが合わせて3000円足らず。
オランダは物価が安く、みんなで大喜び。
立ち売りスタンドでアイスクリームを食べ、久々にショッピングを満喫しました。
夜10時からパーティーに出席。
今日はドイツのテレビ局の招待。
テーブルスピーチは欧米人特有のユーモアと皮肉(良い意味の)に富んだもの。
会場は爆笑のうずにつつまれ、とっても楽しいものでした。
踊りの振り付けのニック・カーソンのスピーチの中で、ピーナッツは大変才能があり、可愛い。しかも若いと言うことは芸能人としての「絶対の財産」である、と賞賛されちゃってテレちゃった。
結びに“If you remember Nick Castle,I'll forget Pearl Harbor”
●6月29日
いよいよ本番です。
朝7時15分、ホテル・ピックアップを出る。
私達はピンクの着物、カテリーナ・ヴァレンテはお嫁さんの着るような豪華な衣装。
渡辺美佐副社長がヴァレンテのインスタント着付師に。
揃って舞台に出ると観客のどよめきが手にとるよう。
このショーに出演できた感激、誇りと責任を感じる。
私達の日本のメドレーの後、ヴァレンテのソロ。
“ヒット・ア・ゴーゴー”はレースのミニドレスにレースのブーツ、フィナーレは袖に可愛い造花を沢山つけたものでした。
12時に終わって昨夜のパーティー会場へ。
カテリーナ・ヴァレンテ、サミー・フェイン、ウド・ヨルゲン・・・・ら関係者一同、このショーの成功をみんなで涙を流しながら抱き合って喜び合いました。
今回の欧州旅行はカテリーナ・ヴァレンテ・ショーに出演の後、ドイツのエレクトローラ社で“ツカー・ツカー・ズースビー・アナナス”“バイバイヨコハマ”“フジヤマ・ムーン”“ゴールデン・タウン”の4曲をレコーディングしました。
■ドイツでのレコーディング風景
また、ドイツ、オランダ、ロンドンなどで、テレビの番組、キング“歌のグラビア”のテレビ撮りをしました。これは8月の1〜3週、毎週日曜日の午前11時からNETで放送されますので、ぜひご覧になってください。
◆2003年7月にドイツのベア・ファミリーから発売されたピーナッツのCD「DIE PEANUTS SOUVENIRS AUS TOKIO」にはこの時のメドレーが収録されています。
19. Volkslieder Medley(with Caterina Valente)
20. Hits A Go Go Medley
これはショーの前に事前にスタジオ録音されたものです。
新曲「恋のフーガ」もまだ完成版ではなく試作段階のようですね。
歌詞の一部が少し違います。
是非このドイツで出たCD(もちろん日本のお店で買えます)を買って聴いてね。
10枚組「ドリーム・ボックス」に収録された英語版「恋のフーガ」も録音年月が1967年6月と記されているので、ちょうどこの時期にイギリス・デッカ社から出す予定でレコーディングしていたと思われます。
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欧州旅行おまけ写真集


(以上2007年4月24日追記)
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■帰国記者会見

オランダで買った丸い玉のぶら下がったイヤリングって、この時に着けていたものでしょうか?
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