EB-7048 <45回転・モノラル盤> |
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A面 ペピト
- A.Truscott-C.Taylor
- 訳詩 音羽たかし
- 編曲 宮川 泰
- 演奏 シックス・ジョーズ ウィズ ラテン・リズム
- ブライト・リズム・ボーイズ
B面 ヘロー・メリー・ルー
- G.Pitney
- 訳詩 音羽たかし
- 編曲 宮川 泰
- 演奏 ックス・ジョーズ ウィズ ラテン・リズム
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SEB-34<45回転・ステレオ盤> |
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同ステレオシングル盤 |
17DH-5902-02 <45回転・モノラル盤> |
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1983年の復刻盤シリーズの時に対象LPの内5枚を買って応募券を送るともらえたシングル盤。 |
この年のシングル盤の発売ラッシュは今では考えられない位の枚数です。
5月:しあわせがいっぱい/マッダレーナばあさん
6月:インファントの娘/草原情歌
7月:スク・スク/カカオの瞳
8月:あれは十五の夏祭り/スク・スク・ドール
9月:ペピト/ヘロー・メリー・ルー
こうも出ると買う方も大変だったのではと余計な心配をしてしまいますが。
この時代のレコードジャケットはデザインも色使いも素敵で、これらのレコードを手にする度に私はレコードジャケットデザインの仕事にあこがれたものです。
『ペピト』は、カテリーナ・ヴァレンテが実兄のシルヴィオ・フランチェスコと歌っているレコードもあったので、ラテン音楽だと言うことくらいは分かりましたが、それ以上の進展は長い間ありませんでした。
カテリーナ版もザ・ピーナッツのものとは全然違うアレンジで宮川先生とピーナッツがこれをお手本にしたとは思えず、行き詰ってしまいました。
それが1993年に出た『中原美紗緒全曲集KICX-2162』、1996年に出た『ダニー飯田とパラダイスキング・レア・コレクションTOCT-9513』と相次いで『ペピト』が収録されているCDを手に入れ他の人も歌ってたんだと言うことが分かってから、オリジナル版探しの旅が始まりました。
ちなみに中原版ペピトは中原さんご自身の訳詞(作詞)、パラキンの方はみナみカズみさんの訳詞となっています。ボーカルは石川進さんです。
 
中原さんのCDには『バンビーノ』もザ・ピーナッツと同じ歌詞で歌われていますが訳詞が“音羽たかし”になっています。ピーナッツの方は“あらかわひろし”なのでどちらかが違っているんでしょうが、このあたりキングレコードらしさが出てます(笑)
さて、『ペピト』のオリジナル版ですがようやく“ロス・マチュカンボス”というラテンのトリオだと言うことが判りました。
パリを中心にヨーロッパで活躍していたグループだそうです。
女性一人、男性二人のトリオで南米の楽器を演奏しながら歌うと言うスタイルで1959年にフランスで発売された最初のLPがディスク大賞受賞、と言う肩書きのグループです。
早速このレコードを聴きました。
前奏が始まってすぐにこれがザ・ピーナッツの『ペピト』の元になったことが分かりました。
ピーナッツ版とほとんど同じです。
ギターの音から始まるシンプルな前奏、女性のリードボーカルと男声の合いの手、とても楽しい曲です。
この歌に関してのザ・ピーナッツの歌唱はわりと粘っこく歌ってると言う印象を私は受けますが、ロス・マチュカンボスはわりと大味な雰囲気です。
中原さんのはあの綺麗な声で美しく歌われています。
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ロス・マチュカンボスの解説から・・・
『ペピト』と言うのは『ホセ』と言う男性名の愛称で、スペイン系の人には最もありふれた名前の一つです。
これはそのホセに彼女が「愛してちょうだい、歌ってちょうだい」と、かき口説いているわけで、女性ソロをフィーチャーして、二人の男性が合いの手を入れます。

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ここでまた新たな謎が出てきてしまいました。
レコードの解説によると、『ペピト』は1959年にメキシコ、キューバで大ヒットしたチャチャチャ。
翌年ペレス・ぺラード楽団と共に来日したメキシコの女性二重唱“ヴェラスケス・シスターズ”がいち早くこの歌を日本で披露。
その後アメリカやヨーロッパで流行し始め“ロス・マチュカンボス”が取り上げることになった、と言う流れの曲です。
と言うことは女性二重唱の“ヴェラスケス・シスターズ”と言う人たちがこれを歌っていた?
とすればザ・ピーナッツの二重唱は、この“ヴェラスケス・シスターズ”をお手本にしていた?
また新たな謎を探るため私のた旅は続くことになりました。
今現在“ヴェラスケス・シスターズ”版は確認できていません。
尚“ロス・マチュカンボス”の『ペピト』が入ったステレオレコードもあります。
これは音がとても良いです。

そして海外盤ですが輸入CDも手に入れました。

フランス盤です。
私は『ペピト』目的に買ったんですが、なんとこのCDには『ノン・ムッシュー』が入っていました。
『ノン・ムッシュー』もロス・マチュカンボスのレパートリーだったんですね。
これについてはまたザ・ピーナッツの『悲しきカンガルー/ノン・ムッシュー』の時に。 |
B面(と言うよりジャケットを見ても両A面的な扱い)と思える『ヘロー・メリー・ルー』は1961年5月に全米ヒットチャート9位にランクされたヒット曲。
リッキー・ネルソンの歌でヒットしたようですが、作者のジーン・ピットニーと言う人もこれを歌っています。私はジーン・ピットニー版は聴いたことがありません。
日本では弘田三枝子さんのカバーもヒット。
大意:ハロー・メリー・ルー、悲しみよさようなら。太陽の輝くある日、茶色の瞳の輝きを見て以来、ボクは君に首ったけ。

これは1982年8月に出た再発盤。
ちなみに発売元はキングレコードです。 |
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