【ハジレコ001】
LP“世界の女たち”/アンカー
私が買った初めてのレコードはLP“世界の女たち”でした。
中学1年のときに名古屋の栄地下街に今もある“音楽堂”と言うお店に「今日は絶対何か買うぞ!」と意気込んで言ったのを覚えています。
だから特別これを買うと言う目的はありませんでした。
なんでも良いからザ・ピーナッツのレコードを買おう、と決めていったので。
で、お店に着いて早速「ザ・ピーナッツ」という仕切り板を探し(当時は、今もCDショップにあるように歌手別にレコードが仕切られていました。
一人の歌手でコーナーが持てない人たちはレコード会社別とか「今月の新譜コーナー」とか「その他女性歌手」なんていう風に分けられていましたね)
どうしてこれを選んだのかは今となっては曖昧なんですが、ありきたりのベストアルバムを買わなかったと言うのが、自分でもその後の自分の嗜好を表しているようで面白いです。
ホントは「ダブル・デラックス」と言う2枚組(ノスタルジックムードが入ってるヤツ)があれば買おうかなと思ってましたが、たまたまお店に無かったのでした。
また、今のように無いものを頼んでおくと言う知識も無かったのでとにかくお店で現物を見て買う、と言うことしか頭にはありませんでした。

さて、お金を支払ったら「スタンプカード」なるものをくれました。
500円毎に1つ押してくれたかなあ。
全部一杯になると500円だったか1000円分だったかを次回の購入時に値引きしてもらえると言う、すごいもの。
でも、名古屋へはそうそう出てこれないから期限来ちゃうな、と言うことでこのカードは今でも(どこかにあるはず)とレコードを入れてくれた紙袋もあります。
あの頃買ったレコードはそのときに入れてもらった袋に「何年何月にどこどこで何を買った」と書き込んで残していました。(家族からはそんなもの捨てなさいよ言われてましたが(笑)
これらの袋もどこかに仕舞い込んでると思います。

さてさて肝心のレコード。
レコード盤に手垢がつくほど良く聴きました。もちろん傷は付かない様に注意していましたよ。
A面のオリジナルでは“サンフランシスコの女”“ロンリー香港”“古都の女”が特にお気に入りでした。
このLPに入っている“ウナ・セラ・ディ東京”だけはなんとなく違和感があって、まあ、あとからわかったことですが、これだけは録音の時期が違うから、なのかなと思いました。
でも世界の地名が入ったタイトルを集めるとなるとA面ではこの歌は外せないのかな。
B面の世界歌の旅とでも言うようなポピュラーはほとんど全部このレコードで知ったと言っても良いくらいです。
この年の紅白で佐良直美さんが“オー・シャンゼリーゼ”を歌っているときに後ろでピーナッツが口ずさんでいましたけど、ちょっと歌詞が違うし、この歌はザ・ピーナッツの方が良いなあ、と漠然とではありましたが感じました。
高校に進学して音楽の時間に好きなレコードを持ち寄って鑑賞会をすると言う授業のときに迷わずこのレコードを持って行きました。
先生にも大層気に入ってもらえたようで、他の教室のときにも使いたいからレコードを貸して欲しいといわれしばらく貸しました。
そんな色々な想い出がこのレコードにはあります。
自分のザ・ピーナッツのスタートのレコードです。


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