KICS-2297.2298
ザ・ピーナッツ・シングルス
可愛い花
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★ザ・ピーナッツのデビュー40周年を記念して、全部で7タイトルのアルバムが発売されました。
この『シングルス・可愛い花』はその第一弾です。
★デビュー曲の『可愛い花』から『コーヒー・ルンバ』までのシングルをディスク1にA面、ディスク2にB面を発売順に収録しています。
★発売年月は私の作ったシングル・リストを参照してください。シングル完全版なのに、発売年月がクレジットされていなかったり演奏者が中途半端な表示だったりと少々残念でした。ジャケット写真も白黒の縮小版で、資料的価値の高いものという前宣伝だったので期待した分ちょっとがっかり?もちろん歌は最高です。
1999年5月28日発売 |
DISC-1
- 可愛い花
- キサス・キサス
- 情熱の花
- 乙女の祈り
- 悲しき16才
- 月影のナポリ
- パパはママにイカレてる
- ジングル・ベル
- 清しこの夜
- ルナ・ナポリターナ
- 十七歳よさようなら
- しあわせがいっぱい
- インファントの娘
- スク・スク
- 今池音頭
- あれは十五の夏祭り
- ペピト
- コーヒー・ルンバ
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DISC-2
- 南京豆売り
- チャッキリ・チャ・チャ・チャ
- 米山さんから
- ばってん・ばってん・ばってんてん
- 心の窓に灯を
- 白鳥の恋
- マイ・ホーム・タウン
- サンタクロースがやってくる
- 別れのワルツ
- バイアの小道
- 二人はしあわせ
- マッダレーナばあさん
- 草原情歌
- カカオの瞳
- お城音頭(インストルメンタル)
- スク・スク・ドール
- ヘロー・メリー・ルー
- シンデレラ
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★この頃のピーナッツの歌の特徴というと、もちろん外国産のカヴァー曲が大半を占めていますが、それもヨーロッパ(イタリアが多い)やラテンナンバーが多いことでしょう。アメリカのものはほんの数曲しかありません。また、2曲目から4曲目までのB面に民謡をアレンジして歌ったものを入れています。クリスマス物も2枚(4曲)出しているし、夏の盆踊りシーズンに向けて、『今池音頭』『あれは十五の夏祭り(スクスク音頭)』なんていうのも出しています。ピーナッツといえばモスラ、モスラといえばピーナッツというぐらいの不滅の映画『モスラ』の主題歌として『インファントの娘』もリリースしていて(でもこれは本当は映画で使われた歌ではありません『モスラの歌』参照)、もうデビューの3年目でこれだけのレパートリーを歌った歌手も少ないのではないでしょうか。
★シングルの曲を見ると、一応はA面B面という振り分けはされていますが、ジャケット写真を見てもわかるように両面共タイトルの大きさがほとんど同じなので両A面という感じで出ていたのではないでしょうか。B面も負けずにヒットしたものもいくつかあります。
★どんな歌でもザ・ピーナッツの歌としてこなしてしまう歌の巧さ、ハーモニーの心地よさ(美しいハーモニーには人をしあわせな気分にする働きがあると思うのです。)同時期何かと比較の対象とされた『こまどり姉妹』は、ハーモニーはほとんどなくユニゾンの魅力でした。もっとも演歌調の歌に、ハーモニーはなかなかつけられないと思いますが、それでもザ・ピーナッツは宮川氏の好アレンジを得て、民謡であろうと演歌であろうとハーモニーをつけて歌っています。宮川氏によると新曲をピーナッツに教える時、最初に主旋律を教えると、あとは自分たちでどんどんハーモニーをつけていってしまうということだったそうです。むずかしい技術的なことは最初に少しだけであとは本人たちの感性に任せていた部分が大きかったというから、そこらへんの音楽性、感性は天才的だとさえ思えます。もちろん視覚的にも(見た目のかわいらしさも加わって)それまでにないタイプの歌手ということで、瞬く間にスターの道を歩み始めることになります。
★この時代の国内チャートを見ると、じつにヴァラエティ豊かなラインナップになっています。オリジナルの歌謡曲あり、民謡あり、ロックあり、またハワイアンも一時代を作った音楽でした。今またウクレレなどが、注目を集めていますね。 |
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