若い仲間たち
うちら祇園の舞妓はん
1963年 6月30日公開
製作  宝塚映画
配給  東宝
併映  ホノルル・東京・香港

「若い仲間たち」のポスターどすえ
製作 渡辺美佐  杉原貞雄
原作 茂木草介
脚色 井手俊郎
監督 佐伯幸三
撮影 梁井 潤
音楽 宮川 泰
美術 加藤雅俊
照明 下村一夫
録音 鴛海晄次
スチール 池上恭介
編集 庵原周一
   
出演  
高林トリ子 伊藤エミ
高林ヒナ子 伊藤ユミ
小野道春 園井啓介
ミエ子 中尾ミエ
ゆかり 伊東ゆかり
マリ子 園 まり
高林 綾 乙羽信子
きよ子 島崎雪子
桃子 浜 美枝
源さん 立原博
川中信行 太刀川寛
歌手 スリーファンキーズ
小野道秋 田辺靖雄
田崎順平 加藤春哉
町田栄介 清水将夫
京子 木の実ナナ
ラン子 沢リリ子
ジョージ・杉本 上原 謙
友田 谷 啓
生花の先生 萬代峰子
老僧 左卜全
牧ミチル 梓みちよ
山根 飯沼慧
北村 永野達雄
千代 真栄田幸子
学生A 頭師孝雄
学生B 高峰圭二
小坊主 頭師満
【物語】

祇園の舞妓トリ子は人気歌手の高林ヒナ子とは双生児の姉妹だが、母親の綾は祇園をとび出していったヒナ子をいまだに許さないと頑張っている。
トリ子をはじめ三人娘のミエ子、ゆかり、マリ子たちの憧れの君は蓮昭寺の小野道春である。
三人をスッパ抜いて嵐山へ出かけたトリ子と道春は、偶然にもヒナ子と作曲家の川中に出会った。
二組のカップルは忽ち意気投合したが、川中の浮気性に腹を立てたヒナ子は車を暴走させ負傷してしまった。舞台に穴があくのに頭を抱えた川中は、トリ子を急ぎ替玉に仕立てた。
これが美談として取上げられメキメキ売出していくトリ子にひきかえ、母親の許から病院へ通うヒナ子は一人残され、寂しい気持を道春にうちあけた。
ある日、道春を訪ねてきた杉本と名乗る紳士は、トリ子とヒナ子の父親であると告白した。
かつて彼は綾と固い契りを結んだものの親の言いなりに結婚、戦後ハワイで苦労して宝石商になったいま妻を亡くし、二十年振りに姿を現したものだった。
杉本は親子をハワイへ引きとりたいといったが、綾は胸芸師の町田栄介と再婚する決心を告げた。
同時に道春を慕っていることを知った姉妹は、互いに譲りあってハワイで音楽を勉強したいと懇願した。
やがて杉本の別れの宴が開かれたが、彼は道春が仏教伝導のためハワイへ同行すると発表、驚いたトリ子、ヒナ子をはじめ三人娘は「道春さんには絶対に手を出しません」という連判状を書くのだった。


タイトルバックに流れるメインテーマが「舞妓はん音頭」でも「うちら祇園の舞妓はん」でもなく「ギオン・ザ・ガール」という三人娘が歌う曲のインストゥルメンタルなんですね。なんでだろう〜!
「都をどり」を終えて、京都に凱旋公演しに来たヒナ子に会うため源さんを撒こうとしたが失敗するトリ子。
京都駅でファンにもみくちゃになるヒナ子。
道には「高林ヒナ子ショー」のチラシが。
早速ジャズ喫茶で歌うヒナ子。
東宝映画の真髄、華やかなショー場面。
現代娘の気質を歌う「ギオン・ザ・ガール」
ヒナ子の帰郷を許さない母をどう説得するか画策するヒナ子とトリ子、そして二人の叔母。
二人が入れ替わって家に入ったものの、やっぱり許してもらえなかった。
友田からびわ湖に招待され、あれこれ聞かれるトリ子。
ここでもやっぱり「森永」提供!
スパークコーラですよ。
この当時の缶ジュースは金(カネ)の爪のようなものが付いてて、それを使って缶の端2箇所に穴をあけて飲むと言う方法でした。
ヒナ子のヒット曲「こっちを向いて」を楽しむトリ子と良く思わない母。
道春に近づきたいために、弟の道秋に英語を習うちゃっかり三人娘。
道春のお努めにうっとり。
トリ子も道春にシビレてる!?
道春の介抱に淡い期待?をするトリ子。
今や当代一の人気歌手になったヒナ子。
故郷・京都へ凱旋公演。
久しぶりの姉妹再会。
「トリちゃん!」
「ヒナちゃん!」
マネージャーとの気持ちのすれ違いを感じたヒナ子は交通事故を起こしてしまう。
見舞いに駆けつける母とトリ子。
桃子のはからいでヒナ子の身代わりとなってリサイタルで歌うことになるトリ子。
みんなの心配をよそに堂々と歌うトリ子。
テレビ中継もされ
病院のベッドで見つめるヒナ子。
ヒナ子の身代わりだったことが報道されるが、かえってトリ子の舞妓姿が受ける。
突然降って湧いたように人気者になるトリ子。
取り残された気持ちのヒナ子。
ここで歌われる「二人の幻想」は画面を見てるとエミさんユミさんの高音と低音が逆なんです。いつも低音を歌ってるエミさんが高いほうを歌っているのですが、実際はどうだったんでしょうか。
すっかり自信をなくしたヒナ子。
世間ではヒナ子は忘れられ舞妓姿の歌手トリ子が大人気。
東京のテレビに出て「祇園小唄」を歌っているトリ子にあわせてハーモニーをつけるヒナ子。
ここでも高音と低音が逆なんですけど、本当のところはどうだったのか知りたい。
「祇園小唄」の歌を聴きながら幼い頃に思いを馳せるヒナ子。
祇園小唄幻想

♪二人でかたく 手をつなぎ
♪舞いのけいこの 行きかえり
♪うたった歌は なつかしい
♪母にならった 手まり歌
 
その後二人は道春を巡って火花を散らす!
道春らのはからいで実父のお座敷に呼ばれる二人。
父からもらった指輪を眺める二人。
ザ・ピーナッツのお約束?
鏡のコント。
ってコント場面じゃないんだけど。
ピーナッツのファンのためのサービス!?

それぞれが別々に父にハワイ行きを頼みに来る。
二人に名案が!
全て事がおさまって、二人は祇園で舞妓を続けることに。
ピーナッツと三人娘でフィナーレの「舞妓はん音頭」
トリ子とヒナ子は一緒に舞妓を続けることになりめでたしだが、三人娘は玉の輿にも乗れずどないしたらええおすか?
こうして祇園の娘達の青春は過ぎて行きました。
◆この映画は渡辺プロが映画制作に進出した第一作らしいです。
製作者の名前に渡辺美佐さんの名前が入ってますね。

◆ザ・ピーナッツの「私と私」に続く主演映画なのですが、東宝の娯楽映画という観点から見ればそれなりの面白さだとは思います。
でもザ・ピーナッツ・ファンの一人として見ると・・・もう一つ魅力に欠ける内容だという気がしてならないのです。

◆ザ・ピーナッツの魅力は?と考えてみると、まず双子と言うこと。
「二人一緒に映った姿と声」ということですよね。
それがこの映画では「双子」と言う設定にもかかわらず、二人が同じ出で立ちで登場する場面が少ないんですね。
そして二人で歌う場面がほとんどないこと。これに尽きます。
やっぱり「ザ・ピーナッツ」は二人揃っていなくちゃいけないんです。
後半になってようやく二人が似たような着物を着て出てくる場面があります。「道春を巡って火花を散らす」
この後二人は一緒に家に帰るんですが、喧嘩して絶好状態だから口も聞かず無言のままスタスタと早足で帰ります。
実はこの場面こそザ・ピーナッツだなぁと感じるんです。
歩き方も同じ。着物も似ている。同じようなバッグを持っている。
この場面でようやくホッとした様な気がするんです。
もひとつ、二人が別々に父にハワイ行きを頼みにくる場面でも白黒のチェック柄の洋服を着ています。
やっぱりこうでなくっちゃ!
まぁ、主役だからほとんど出づっぱりなんでそれはうれしいんだけど。

◆でも肝心の二人が一緒に歌う場面はないんです。
「二人の幻想」も「祇園小唄幻想」も二人が並んでる画面ではないのです。。
最後の「舞妓はん音頭」でも踊りを見せる方が優先のようで、ちゃんと歌っているシーンではありません。
双子の設定って難しいんでしょうかね。
そう思うと日活の「可愛い花」は短いながらも「ザ・ピーナッツ」誕生的な進行と二人の歌もしっかり聴くことができて断然面白いです。
これからの期待感と高揚感がすごく感じられます。(あくまで私の意見)

◆ピーナッツのお二人の演技については、どうなんでしょう。
下手だとは思いませんが、決して上手だとも言えないような気がしますね。中尾ミエさんや園まりさんの方が達者なような。
この映画での三人娘の存在はけっこう良いですよね。伝統的な舞妓という仕事をしながらそのくせしっかり現代娘してて。
あとは「お願いだから」とうオリジナル?を歌ってる場面と、ほんの一言「おまちどうさま」と一言のセリフしかない梓みちよさん、この人の存在感と態度の大きさは他を圧倒するものがあります。たった数秒のセリフだけでその場にいたピーナッツ(エミさん)を越えてしまったような感じを受けました。
そういう意味では決して器用ではなかったということでしょう。あくまで「歌手・ザ・ピーナッツ」だったと言うことが証明されたような映画だような。この後の映画出演は「小美人」、クレイジー映画の「歌手役」くらいですから。

◆疑問
この映画の主題歌として「舞妓はん音頭/わてら祇園の舞妓はん」がシングル盤として発売されたんですが「わてら祇園の舞妓はん」は映画の中では使われていないんですよね。おまけに「舞妓はん音頭」の方もレコード版と映画版では違うテイクです。
そして勁文社から出た総天然色レコード(ソノシート)「ピーナッツの情熱の花」の中でお二人がこの映画について会話をしているものが収録されているのですが、その中で映画の主題歌として「加茂の流れに捨て扇」を紹介しています。が、これも映画には使われていないんです。
想像するに、映画用に3曲あまり新曲を作ったものの実際映画の進行にあたって、これらの曲を挿入する場面がなかったのではないか、そしてテーマソングにするにも曲調がそぐわなかったんじゃないかと思うのですが、どうでしょう。
でも「わてら祇園の舞妓はん」は舞妓さんを題材に乙女心を表現したとても良い歌だと思います。

◆この映画のサウンドトラック盤として勁文社から総天然色レコード(ソノシート)「若い仲間たち〜うちら祇園の舞妓はん」が発売されました。


◆当時こんな記事が週刊誌に載っていました。

【週刊文春 1963年8月12日号】


◆この時もうすでに「岐路に立って」た?渡辺プロ。
でも、ブルー・コメッツ、タイガースやワイルド・ワンズの頃は盛り返したでしょ?その後小柳ルミ子、天地真理、アグネス・チャンの頃もよかったですよね。

◆ところでこの記事に書いてある「ザ・ピーナッツ夢の世界旅行」と言う番組、見た方いらっしゃいますか?
このタイトルは10枚組CDボックス「ドリーム・ボックス」に同じタイトルで入っていますね。
本当に3クール39本も作られたのか・・・。もしこの番組が本当にあったのならビデオとか残ってると思うんですが、テレビ局も放送時間も全然わかりません。


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